米沢市に本社を置くスーパー経営の「キムラ」が近く破産申請をする予定だという。負債総額は15億9000万円だが精査中。

東京商工リサーチによると、株式会社キムラ(米沢市春日 木村吉孝社長 従業員49人)は、12月5日付で事業を停止し、近く山形地裁米沢支部に破産を申請する予定。

キムラは、1946年の創業時は小規模な個人商店だったが、時流に乗ってスーパーに。多店舗経営をして88年に法人化。「スーパーキムラ」として地元では高い知名度を誇り、ピークとなる2000年には11店舗で売上高71億円を計上した。

しかし当初は競合の少ない営業だったが、同業者の出店で競争が激化。売り上げの落ち込みを余儀なくされた。

東日本大震災以降は一時的に回復したが、店舗が老朽化する中で資金不足から改装がままならない状況に。コロナ禍の巣ごもり需要の恩恵は少なく、順次不採算店を閉鎖し、6店舗にまで縮小。また連続した赤字計上で2022年には債務超過に。

2024年3月期には売上高が29億円まで落ち込み最終赤字は6500万円。債務超過は2億8000万円余りに及んだ。

今年9月に追加の金融支援を受けて再建を模索するも、食料品の値上がりが続く中で消費者の買い控えが続き、急激な業績悪化から支払い不能に陥った。