あまりに悲しい気持ちになる裁判だ。あえて詳細に記事化することで、一石を投じたい。

9月30日、山形地方裁判所別館の301号法廷。

中央に置かれた証言台の前にいた、38歳の女。

上下黒のスーツに白のスニーカー、メガネをかけ黒髪を1本結んだこの女が問われているのは死体遺棄の罪。

出産した赤ちゃんを崖から投げ棄てたとされている。

■38歳の母が問われた赤ちゃんの死体遺棄

起訴状などによると、女は今年3月1日の午後10時ごろから2日午後9時ごろまでの間に、産んだばかりの赤ちゃんの遺体を東京都内から千葉県銚子市の駐車場に運び、海岸付近の崖から投げ捨て遺棄した罪に問われている。

初公判で女は「間違っていません」と起訴内容を認めた。



実は、この事件をめぐってはもう一人、別の日程で裁判が行われている人物がいる。

33歳の男だ。この2人には、いびつな、そして通常ならば信じがたい、身の毛もよだつ関係があった。