イタイイタイ病患者と認定すべきかどうかを審査する富山県の審査会が17日開かれ、富山市の94歳の女性1人が、今後イタイイタイ患者になる可能性が否定できない「要観察者」に相当するとされました。
イタイイタイ病は岐阜県の神岡鉱山から流されたカドミウムが原因で引き起こされた公害病です。


17日の富山県公害健康被害認定審査会には、富山県内外の医師ら14人が参加して、冒頭を除き非公開で行われました。
今回の審査会ではイタイイタイ病の患者認定を求める申請は出されておらず、新たな患者認定はありませんでした。
しかし被害地域の住民を対象にした検査で、富山市内に住む94歳の女性1人が、今後イタイイタイ病になる可能性が否定できない「要観察者」に相当するとされました。


審査会を受けて、女性は近く県から「要観察者」と判定される見込みです。これまでに「要観察者」と判定された人は344人です。

イタイイタイ病の認定患者は累計で201人、うち生存者は1人です。