まちなかの“カラスのふん害”が深刻化しています。富山県高岡市は、去年から対策を強化しているものの、これまでに目立った効果は出ていません。今年度は「高岡の陣」と名付けて新たなカラス対策に打って出るとのことですが、勝算は…。

【去年12月】
矢郷記者「午後6時、高岡市の古城公園です。おびただしい数のカラスがあたりを飛んでいます」

富山県高岡市のまちなか。新しいビルを居場所にするカラスが、ここ2、3年で急増しているといいます。

高岡駅前で撮影された写真には、歩道を埋め尽くすほどのカラスのふんが…。

夏になると毎朝、住民が“ふんの掃除”を強いられています。

矢郷記者:「カラス、すごく数がいますね。カキか何かを食べています」

高岡市は、おととしからカラス対策の専門企業に依頼し対策を強化。ことし1月には新たに「兵糧攻め作戦」と称し、冬場のえさとなる食べ物の撤去を市民全体に呼びかけるなど、大々的に対策を打ってきましたが、まだ、まだ目立った効果は出ていません。

なんとか被害を減らす方法はないのか…。28日、市や、電柱の巣の撤去を行う送配電事業者などが集まり、新たな作戦を発表しました。

その名も「高岡の陣」。

テーマは“1年を通しての対策”です。

例えば“春の陣”は巣作りの防止。ふん害が増える“夏の陣”では、夜間の追い払いなど季節ごとにカラスの生態に合わせ、手段を変えての対策を継続的に実行するというものです。

高岡市環境政策課 室谷智 課長:
「一つ一つは、古いものもあれば新しく取り組む兵糧攻めみたいなものもあります。それら一連で、一年を通してやることで、より効果を上げることを目指しています」

今度こそ、“目を見張るような効果”に期待したいところ…。決意を新たにした高岡市に注目です。