12日は黄砂が偏西風に乗って、日本列島に飛来し北海道から九州にかけて広い範囲で観測されました。各地で「視程」つまり水平方向で見通しの効く距離が悪くなり、松江市で5キロになったほか、富山で11キロ、新潟で8キロ、金沢で7キロ、福井で8キロとなりました。あす13日にかけて全国の広い範囲に広がる見込みで、視界が5キロ未満となると交通障害が出る恐れがあるということです。
環境省によると、黄砂はユーラシア大陸内陸部の西からタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土高原などで、強風によって発生したる砂塵嵐が数千メートルの高度にまで巻き上げられ、偏西風に乗って中国・韓国・日本などに飛来します。
発生源に近いモンゴルでは、家畜が死んだり行方不明になったりするほか、施設・線路の埋没も。中国では農作物の被害や倒木、呼吸器疾患などの健康被害や視界不良による交通マヒなどの被害があります。日本の前に黄砂が飛来する韓国では学校閉鎖や工場製品の不良も起きています。