電気料金の値上げを申請している北陸電力。30日の会見で、松田光司(まつだ・こうじ)社長は、志賀原発の敷地内断層の国の審査結果について「次回の会合で結論が出るのではないか」と期待感を示しました。

平均45.84パーセントの大幅な電気料金の値上げを申請している北陸電力。松田社長は、現在、経済産業省で進められている審査は「順調だ」と述べる一方…。

北陸電力 松田光司社長:「いずれのお客様からも、もっと北陸電力は企業努力をすべきなど厳しいご意見もいただいております。ご納得が得られますよう、今後も丁寧な説明を精一杯進めていきたいと思います」

北陸電力では、電気料金値上げの一般向け説明会を富山県内では2月10日までに追加で5回開催する予定です。また、経産省主催の公聴会も2月14日に県民会館で開催されます。

値上げ後の料金の算定には、現在停止中の志賀原発2号機の再稼働が前提条件として織り込まれていますが、松田社長はあらためて「2026年1月の再稼働は不可能ではない」とし「再稼働すれば料金の上昇が相当程度抑えられる」と強調しました。

北陸電力は、志賀原発2号機の再稼働で、燃料費の抑制などによる効果で年131億円のコストが削減できるとしています。

2号機の再稼働をめぐっては、現在、原子力規制委員会で審査が進められいて、最も重要な敷地内断層の審査結果について、松田社長は…。

北陸電力 松田光司社長:「今ヒアリングを含めまして、最終の資料の作成しております。これが次回開催されると思いますので、ここでこれまでの集大成と申しますか、敷地内のいろんな結論が出るのではないかと期待しています」

30日発表された北陸電力の2022年度第3四半期決算は、燃料費調整額の増加で売上高が過去最大の5801億円となる一方、石炭などの燃料高騰で経常損益が749億円、純損益が757億円と過去最大の赤字となっています。