赤字が続く富山地方鉄道・鉄道線の再構築を協議する検討会の初会合が、18日開かれました。あいの風とやま鉄道との並行区間の存続・廃止が焦点となっている本線では、路線を維持する「社会的な価値」と「費用対効果」をめぐって、沿線自治体の市長間に温度差も見られました。
富山地鉄・鉄道線をめぐる議論は、今年度から県が主導。18日、新田知事を会長として富山地鉄と沿線7つの市町村、有識者で構成する検討会を立ち上げました。

地鉄の3路線のうち、立山線と不二越・上滝線は、今後、国の支援制度を活用した再構築事業に向けて計画を作る予定です。
焦点となっているのは、地鉄本線の電鉄富山ー宇奈月温泉駅間のうち、あいの風富山鉄道と並行する「滑川ー新魚津駅間」の存廃です。地鉄は、来年度以降の存続をまだ決めていません。

地域の公共交通にくわしい有識者は相次いで、地鉄の鉄道ネットワーク全体を維持することの重要性が指摘しました。
富山大学都市デザイン学部 本田豊専門委員
「鉄道線全線で再構築事業に取り組む方向で検討すべきと考えます。仮に路線の一部区間がなくなったりしますと、県東部地域全体が衰退していく方向に働くことになるんじゃないかなと思っています」

一方、本線沿線の市町村長には、路線を維持する「社会的な価値」(社会的便益)と「費用対効果」をめぐって、考えに温度差も見られました。

富山市 藤井市長
「公共サービスのあり方、それによってもたらされる社会的な便益をしっかりと県民の皆さんに伝えていくのがわれわれの仕事だろうなと思いますし。人口減少が止まらないときは、関係人口を増やしていく、このことによって地域を活性化していく」

滑川市 水野市長
「どれだけのベネフィット(便益)にどれだけのコストがかかるのか。そこを行政を経営する立場として、限られた予算の中で、どういった形で沿線自治体すべてに、このベネフィットのためにコストをどこまでかけるのかという議論もこれから大事なところかな」
新田知事は、赤字に目線が集まりやすいが、幅広い鉄道の社会的な価値についても議論していくとしています。次回は7月に開催する予定です。











