干支にちなんだ株式相場の格言では、「跳ねる」とされるうさぎ年。いまだ抜け出せないコロナ禍に原料コストの高騰に歴史的な円安と経済の混迷は続いています。ことしの富山の経済は本当に「跳ねる」のか、経済界のトップに聞きました。
新春互礼会には富山経済同友会や富山県商工会議所連合会など、県内5つの経済団体の会員企業のトップら390人が出席して、県内経済の発展を誓い合いました。

毛田千代アナウンサー:
「うさぎ年のことし、どうなる県内経済。跳ねる為のキーワードを富山を代表する経済人に聞きます」

富山県経営者協会 山下清胤 会長:
「キーワード…。跳ねる…」

毛田アナ:
「上昇、これはどういう意味ですか?」
富山県経営者協会 山下清胤 会長:
「たとえば資材価格であったり、エネルギー価格だったりそういうものが上昇しています。それを価格に転嫁しないと、さまざまな企業が成り立っていかない。物価も結局上がっていくわけですから、従業員の皆さんの賃金も上がらなくてはいけないですし、さまざまなものが上昇するという年になるであろうと思います」

大和富山店 中﨑俊也 取締役:
「○○ならではの品揃えと。ここに大和が入ったり、百貨店とかっていう。要は大和の存在感、百貨店ならではというところの品揃え、ご提案をしていかないとですね。やっぱり他店との差別化にもならないですし。そうすれば今の厳しい諸物価高騰の中でですね。なかなかやっぱりうちを選んでいただくようなことにはならないと思いますね。大和はことし創業100周年ということでですね。うさぎに見習ってピョンピョン跳ねてですね。市場を活性化したいと思っています」

北陸銀行 麦野英順 特別顧問:
「今年のテーマは脱・安いニッポンです。バブル崩壊以後、いろんな意味で、コスト削減、人件費も含めてですね。低価格競争の中で利益を上げると、こういう負の回転だったと思います。これからはですね、いろんないわゆるDXなり、マーケティングなり、いろんな戦略的にですね。生産性を上げることによってイノベーションを起こすと。そして顧客本位の付加価値の高い商品をつくって、収益を上げて賃上げに結びつけると、こういう正の好循環につなげていく必要があるという風に思います」

毛田アナ:
「金融業界の見通しどうでしょうか?」
北陸銀行 麦野英順 特別顧問:
「これは海外の金利次第だと思いますが、あわせて日本銀行の総裁もかわりますので、そのあとどんな展開になっていくのか正直言って不透明です。常に軸足を地域の発展と、あるいは将来に向けてという考えを持っていればみんなと一緒に何とかやっていけるんじゃないかなという風に思います」
能作 能作克治 社長:
「終戦ですね。これはコロナとあとウクライナ。うちの場合はコロナが大分収束しかかっているので、観光客もものすごく増えました。そういう意味ではプラスには働いているんですが、やっぱり素材高っていうのがどうしてもウクライナにも影響してきますから、終わってもらえれば、県内どころか日本の世界の経済がよくなるぞということで、終戦と、戦うじゃないんですけどね。耳を長くしていろんな情報を取り入れて、ピョンピョンと跳ねていきたいなというのが、うさぎ年に思うことになります」

北陸経済連合会 金井豊会長:
「難しいな。跳ねるためのキーワード?えっとですね」「県内、経済、私は総じて堅調だと思います。インバウンドが戻りつつあったり、あるいは政府の総合経済対策の効果もあって、基本的には、堅調に推移すると思います。そういった意味で、キーワードというとこっちだと思います。これ(海外の景気減速に)注意してくださいと」

毛田アナ:
「電気料金の見通しはいかがでしょう?」
北陸経済連合会 金井豊会長:
「これはですね。大変な値上げをお願いして、非常に心苦しいわけですが、基本は化石燃料価格ということになります。この見通しってなかなか難しいんですけど、ロシアのウクライナ侵攻がどうなるかにもよるんですが、今のところは、なかなか短期的に下がるという見通しは難しいのではないか、ないのではないかという風には見ています。県内経済、いかに跳ねていただくかという意味ではですね。新しいビジネスがたくさん出てくるように、それこそ、これがしっかり跳ねてあがるように期待しています」
