第8波が到来したとみられる新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が懸念されています。すでに外来患者が増えている富山県内の医療機関からは対応に支障をきたす可能性もあると、警戒する声があがっています。
保護者:
「すぐ終わるから動かれんな。えーーん!!終わったよ」
この子が打ったのは、インフルエンザのワクチン。富山県富山市の八木小児科医院では、都市部でインフルエンザの患者が出ていることから最近、予防接種を受ける児童が増えたということです。
保護者:
「また、コロナ感染者も増えてきてちょっと、ダブルになるのは怖いなって思っています」
保護者:
「11月から幼稚園行き始めたもんだからさらに怖いですよね。すぐもらってきちゃったし、かぜ」
3季ぶりとなるインフルエンザの流行拡大が懸念される背景に海外の状況があります。
過去5年間のオーストラリアにおけるインフルエンザの感染者率を示すグラフです。去年、おととしは平坦な波でしたが、ことしは5月と7月に感染者が急増していたことが分かります。
八木小児科医院 八木信一 医院長:
「やはり(インフルエンザが)2シーズン流行していなくて、感染対策をしながらも社会活動が、海外の往来とか増えてきたので、そうすると当然増えてくる。これも結局年末から年始にかけて全国的にインフルエンザも流行してくる可能性もこれから十分あります」
また、厄介なのが新型コロナとインフルエンザの初期症状が似ていること。八木医師によるとどちらも発熱や関節痛、それに頭やノドの痛みのほか、倦怠感などがあり初期症状だけで判別するのは難しいということです。
医療のひっ迫を防ぐため、厚労省では症状が出た際、次のような対応を求めています。
高齢者や子ども、それに基礎疾患のある重症化リスクが高い人は速やかに受診。一方、年齢が若く重症化リスクが低い人は、自宅などで検査キットを使用し、コロナ感染の陽性・陰性を把握し療養にあたってほしいとしています。
八木小児科医院 八木信一 医院長:
「外来を受診される方が多くなるということになると、ちょっと検査体制について、なかなかスムーズにはいかない可能性もでてきます。その場合は、ある程度、コロナ感染者については軽症者や若い人はご家庭である程度、自己判断できる。医療の流れをスムーズにすることができるのではないかなと思います」