5月3日、富山県南砺市でクマによる人身被害が発生したことを受けて、県が緊急の対策会議を開き、クマが出没したときの各自治体の連絡態勢などを確認しました。

緊急対策会議には、各市町村などの関係者50人が出席し、クマによる人身被害防止に向けて、連絡態勢などを確認しました。
県内では、今月3日午前6時ごろ、南砺市小院瀬見の山中で、山菜採りをしていた60代の男性がツキノワグマ1頭にかみつかれ、左のふくらはぎに軽いけがをしました。
周辺住民
「(クマが)山の中走ってますわ、めっちゃ速い。クマはススタケ生えているところ知っているから、そこへ来るので、クマが採るか人間が採るか」
県によりますと、ことし1月からのツキノワグマの出没件数は26件と、例年の半分ほどにとどまっていますが、去年、クマのエサとなるミズナラやコナラの実りが良かったことで、ことしは、繁殖活動が活発になる可能性があるといいます。

夏にかけては、クマの繁殖期とエサの端境期で、特にオスのクマの行動範囲が広がるため、注意が必要です。
県自然博物園ねいの里 間宮寿賴 館長補佐
「鈴とかラジオはもちろん必要ですが、プラスで、身を守るという意味で必ずヘルメットを着用していただく。特に山菜採りは十分に注意していただきたい」
県は被害を防ぐためにも、クマを目撃した場合は速やかに市町村や警察に連絡するよう呼びかけています。