国宝指定に沸く富山県高岡市の勝興寺に新たなおみやげが登場しました。有名な「七不思議」にまつわるおみやげですが、このおみやげにもちょっとした不思議があるようです。

国宝への指定が決まった高岡市の勝興寺には、連日大勢の人が訪れていますが、参拝者に人気なのが「勝興寺の七不思議」。

そのうちのひとつが…。

観光ガイド比奈の会 金子榮子さん:
「これがですね、『天から降った石』と伝わる石です。昔、国分浜という浜辺にあったと。夜な夜な泣いたもんで村人が気持ち悪がって、これは勝興寺に預かってもらったほうがいいだろうと言って持っていったら、泣かなくなったというお話が伝わっています」

実はこの石にはさらに不思議なことが…。

「カンカンカン」

泣かなくはなりましたが、叩くと金属のような高い音がします。

そして、「七不思議」の一番人気がこちらの「屋根を支える猿」。

観光ガイド比奈の会 金子榮子さん:
「見えますか。三味線のばちのような白い形のものがあると思うんです。その上にちょこっとお顔が見えるんですけど」

本堂の屋根の下には猿のような生き物が。「七不思議」では猿の力が足りず、下の柱が弓なりに曲がったと伝えられています。

観光ガイド比奈の会 金子榮子さん:
「見えました?すごい曲がってるんですよ?」「重たい屋根を下の柱が支えきれず曲がったって言われているんですよ」

このほかにも「実ならずの銀杏」や「水の枯れない池」など勝興寺に伝わる不思議があります。

観光ガイド比奈の会 金子榮子さん:
「とても寺格が高い寺ではあるけれど、どんな方でもお参りしていただきたいと(七不思議を)ひとつのきっかけにしたんじゃないかなと私は思うんですね」

そんな勝興寺の七不思議をテーマにしたおみやげが誕生しました。

勝興寺文化財保存・活用事業団 高田克宏 専務理事:
「こちらがせんべい。こちらがクリアファイルで両方とも勝興寺の七不思議を紹介しています」

発売されたのはせんべいとクリアファイルです。どちらも福井県在住のスタンプ作家・東野佳奈さんが手がけた、ほっこりする七不思議のイラストがデザインされています。

勝興寺文化財保存・活用事業団 高田克宏 専務理事:
「観光客の方、結構七不思議の話を聞かれるのが好きな方多くて、これ作っていただいてよかったなと思っています」

実は、せんべいにも不思議があります。七不思議をモチーフにしているのになぜかせんべいは8枚入り。8枚目は一体何なのか。

SK企画 島田博司 社長:
「門前にありますんで、ぜひともどうぞ」

せんべいを販売する会社の社長についていくと、案内されたのは勝興寺の門の外。

SK企画 島田博司 社長:
「これはマンホールのふたのデザインなんです」

なんと8枚目のせんべいのモチーフは勝興寺が描かれたマンホールのふたでした。

SK企画 島田博司 社長:
「あとの1枚これが見つからなくて、住職といろいろ話をしながら『(住職が)これが好きだ』と『じゃあそれにするか』という単純な成り行きで」

社長によりますと、せんべい7枚では袋の中での収まりが悪く、このマンホールのふたを8枚目に採用したとのこと。七不思議と一緒に8枚目の場所も勝興寺の見どころの一つとして楽しんでほしいということです。