国交省が富山市で進めている国道8号の立体化工事で、富山河川国道事務所が遺跡の発掘調査が完了してないのに工事を発注し、実施していたことがわかりました。

富山河川国道事務所によりますと、工事を行ったのは富山市飯野の国道8号近くに広がる約13万5000メートルの「飯野小百苅遺跡」のうちの約94平方メートルの区域です。

河川国道事務所によりますと、国道8号では立体化工事が進められていますが、工事範囲を追加した際に、この区域の発掘調査が完了してないのに誤って柱を埋設するなどの工事をおこなったということです。
去年、遺跡調査をおこなっている富山市埋蔵文化センターとの工事計画の打ち合わせで発覚したということで、文化センターによりますと、遺跡は奈良から平安時代にかけての集落のあとで、土器や水路跡がありましたが工事で損壊したということです。
河川国道事務所は発掘調査状況の確認や職員間の引き継ぎが不十分だったことが原因だとし、今後は調査の確認や自治体との調整を密にしたいとしています。