「遺体の殆は黒焦げに…」記憶に残る悲惨さ

朗読:「B29がたくさん編隊をなしてゆっくり向かって来る焼夷弾が火を吹いて落ちてゆく火の手が上がっている」

若林さんは母と妹と一緒に星井町小学校のため池に布団をかぶって逃げ込みました。

しばらくして、布団のすき間からのぞくと辺りは一面火の海で、大勢の人たちが逃げ惑っていました。3日、行方がわからない義理の兄を捜しに市街地に出るとー。

朗読:「両手足は救いを求める姿となって。コロコロに火膨(ひぶく)れしていて解らない」「一滴の涙さえ出ない」

朗読:「遺体の殆(ほとんど)は黒焦げばかりになって何所の誰か全々解らない」「光厳寺の前まで来るとすっかり焼けてしまった所に真黒の遺体が山と積まれている」「この中に義兄さんが居られると断念した」

若林さんは、この作品を娘に託し、2006年、81歳でこの世を去りました。