別物なのに、かば焼きにするとおいしい?

ウナギに体形は似ていますが、全く別物の「ヌタウナギ」…表面はヌルヌルとしていて、目が皮膚の下に埋まり外見からは目があった痕跡しか確認することはできないのが大きな特徴です。ほかにも…。

魚津水族館学生員 不破光大さん:
「無顎類とか円口類って言われるんですけど、顎がないんですよ。無顎なので。ヤスリ状の歯があって、それでもって海底に落ちてきた死骸なんかを削り取って食べるっていう生活をしています。目もないし顎もない」

ヌタウナギは顎がないことから無顎類や円口類とよばれる魚の仲間に分類されるといいます。

実際に口の部分には、ひげのような物が確認できますが、顎のようなものは見当たりません。さらに名前の由来にもなっている少し気持ち悪い、ある特徴があるといいます。

魚津水族館学生員 不破光大さん:
「ヌタウナギっていうくらいなので、体からヌタヌタが出るんですよ。例えば水槽で飼っていて、すくおうとしたりするじゃないですか…。そうするとお腹の穴からスライムみたいな半透明のヌタというか、ヌメヌメっていうか、もう何ていうんですかね本当、スライムみたいな…。ちゃんとした、つかめるぐらいのちゃんとした塊です。お腹に穴ぼこがあってそっからデロデロデロって出る。キモイですよ」

お腹には小さな穴が開いていて、外敵に襲われたりすると身を守るために、その穴からスライムのようなヌタと呼ばれる粘液を出すといいます。

魚津水族館学生員 不破光大さん:
「例えば、捕食者などにガブって嚙まれたりすると、そのヌタヌタを出すことによって、それが捕食する側の魚にまとわりついたり、エラに引っかかったりして「なんだこれ?」ってなってるうちに逃げちゃうんです」

ウナギとは全く別の生態をもつヌタウナギ。グロテスクな雰囲気と、得体のしれなさが漂っていますが…なんと…通常のウナギと同様、かば焼にして食べるとおいしい魚だそうです。