再び刑務所へ…中村さんの思い

上告棄却から6日後。中村さんは金沢刑務所に収容されている島津被告の面会に訪れました。

島津被告はこれまで法廷で何も語っていませんが、過去に1度だけ中村さんの面会に応じ、事件について話したことがあります。

事件から1年半後、富山刑務所でのことです。

中村さん:「どうしてこんなことをしたの?」
島津被告:「警察官と戦ってみたかった」

中村さん:「何で警察官を?」
島津被告:「拳銃を奪いたかった」

中村さん:「拳銃を奪ってどうするつもりだったの?」
島津被告:「同じことを繰り返して、いくところまでいくつもりだった」「僕の唯一のミスは警備員のご主人を警察官と見間違えて撃ってしまったこと」「奥さんには申し訳ないけども悪いことをしたとは思えない。こんな僕でごめんなさいね」

この面会をきっかけに中村さんの気持ちに変化が生まれました。

中村さん:「例えば彼がもし極刑の判決を受けたとして、もし刑が執行されてこの世からいなくなったら、それでじゃあ彼の罪が消えたかっていうと本来そうじゃないんですよね。彼にも生きてる間中、この事件を引きずってもらっていけばこの事件と向き合っていけば、いつか彼も謝罪する気持ちが出てくるんだろうかと思ったりもするんですよね」

事件後は死刑を望んでいた中村さんですがこの面会以降、生きて罪を償ってほしい思うようになりました。

今回ふたたび島津被告と面会し、心境に変化があったかを知りたかった中村さんでしたが。

中村さん:「本人が今出れないんでと言ってるということで」「裁判始まったら面会もできなくなるのでその前に機会があればと思って来たんですけどちょっと残念でしたけど。「会えずに裁判を迎えたとしても私の気持ち、思いは変わることはないので」