被告は「陰部の接触はなく、性的な意図は一切なかった」

初公判では五ノ井さんも証言台に立ち、行為を断らなかった理由をこう話しました。

五ノ井さん(初公判)「周りに柔道部の監督や先輩がいてその場の雰囲気や関係を壊してしまうと思った」

さらに…。

五ノ井さん(初公判)「自衛隊に入るのが夢だった。事実を認めて反省してほしい。そのために命を削って闘っている」

言葉をつまらせながら話しました。その後も3人は「陰部の接触はなく、性的な意図は一切なかった」などと一貫して否認しました。

また、去年10月、被告らが行った五ノ井さんに対する謝罪は自衛隊に指示されたもので、自らの意志ではなかったことが明らかになりました。

五ノ井さん(第4回公判後)「全く反省していないんだなって。私自身はもう許すことはないと思っているし徹底的に闘いたい」

そして迎えた10月30日の公判。検察は「性的羞恥心を与えた卑劣で悪質な犯行だ」などとして、3人にそれぞれ懲役2年を求刑しました。

これに対して弁護側は「目撃者の証言はあいまいな記憶に基づくもので、信用性が低い」などとして無罪を主張しました。

五ノ井さんは裁判長に「夢や希望を持っている人たちが同じような被害に遭わないために厳しく正しい判決をしてほしい」と訴えました。