田村監督「何が何でも残留しなきゃいけないと…」

【試合後会見概要】
いわきFC・田村雄三監督

「5000人を超える人に来ていただいて、満員のスタジアムを作っていただき選手を後押ししていただいて本当に感謝しています。いつもとメンバーが違う中でやれること、やれないこと、いわきFCとしてやりたいサッカーは体現できたと思っています。3失点しているので、失点の方に目が向きがちですが、決定力の方に課題はあるのかなと思っています。その部分をしっかり、失点した形などの課題を整理して、地道に取り組んでいかなきゃいけないと思っています。8年前に5000人も入って真っ赤になるとは思っていなかったので、皆さんに本当に日頃支えられて改めて自分たちがあるんだとも思いました。スポーツの力ってすごいなと思いました。運営やフロントスタッフ含め、朝から一生懸命やってくれていますし、アカデミーの選手もボールボーイを手伝ってくれていますし、あわせて感謝したいと思います。試合後、選手には言ってきましたが、どこのチームよりも早く始動して、どこのチームよりも走って、どこのチームよりも強度の高いトレーニングを1年間やってきた結果が、最終節の前に残留を決めることができたと。みんなの頑張りのおかげだと伝えてきました。同時に1年間、戦ってきて出てきた課題を受け入れて自分に矢印を向けて成長の糧にしてやっていかなくちゃいけないと話もしました。J2、1年目でしたが、選手の頑張り、皆さんの応援のおかげでなんとか残留できたのかなと思っています」

Q.J2残留を決められた心境はどうか?
「大倉社長に絶対、残留しろと言われていたのでその荷はおりたかなと思います。今までクラブの中にいた人間なので、J2に残留することは経済効果も含めて十分理解していたので、何が何でも残留しなきゃいけないと思っていた次第です。選手の頑張りがあったから残留できたと思っていますし、村主前監督からのバトンを受け取って序盤の勝ち点の積み上げた結果だと思っています。厳しい見方をするとチームの現在地もある意味分かったかなと思っています」

モンテディオ山形・渡邉晋監督
「1500人を超えるサポーターがいわきに集結してくれたと聞きました。チケットを買えずにこのスタジアムに入れないサポーターもいるとも聞きました。それから山形県内では各地でパブリックビューイングが行われていて、そこで観る方もいると聞いています。そうした大勢の方々の思いはしっかりと我々に届いて、そうした皆さんのパワーが逆転勝利に結びついたと思っています。本当にありがとうございました。前節同様、きょうの勝利は1日ぐらい噛みしめたいと思いますけれども、まだまだ我々は何も成し遂げていないので、最終戦にしっかりフォーカスしてチーム全員でタフに積み重ねていきたいと思っています」

Q.いわきは前回対戦のときとは監督も変わっていますが、前回対戦と今回の対戦で印象は違ったか?
「戦前から選手には伝えていました。ここ2試合、いわきさんは連敗をしていて、そのうち1試合は大量失点で敗れているが、そんな結果が出るようなチームではないと。今、J2の中でも前に向かう姿勢、前向きな矢印、そのエネルギーはトップクラスですし、そこに対して迷いがないし、球際のバトルは間違いなく怯んでいたらやられるよと。逆に言うと、そうした部分をひっくり返してしまいさえすれば、我々には広大なスペースがありました。最終的にどうディフェンスラインの背後をとるか、その背後のスペースを意図的に攻め込むシーンもあったが、もう少し攻め込む数としては増やしたかったです。前回対戦以上のパワーを感じましたが、戦前からこうなると想定の範囲内として準備をしていたので驚くことはなかったです」