海への放出が始まった福島第一原発の処理水をめぐり、漁業者などが国と東京電力に対して放出の差し止めを求め、8日、福島地裁に提訴しました。
行進する人たち「汚染水の海洋放出反対!」
訴えを起こしたのは、福島県の内外の漁業者や市民などおよそ150人です。
福島第一原発では、8月24日から処理水の海への放出が始まっています。訴状によりますと、処理水の放出について、国に対して、「設備の性能に問題がない」とする使用前検査の終了証の交付の取り消し、東電に対しては、処理水の放出をやめることなどを求めています。
原告団は、これまでに「処理水が海に放出されれば水産物の販売が困難になることは明らかであり、将来、健康被害を受ける可能性があるという不安をもたらす」などと主張しています。
原告団「私たちは安心して生きていきたいと願うことをやめるわけにはいきません。一刻も早くALPS処理汚染水の海洋放出をストップさせる、希望を捨てずにがんばりましょう」
原告の弁護団によりますと、処理水の放出、差し止めを求める裁判は全国で初めてだということです。
提訴を受け、東京電力は、「訴状が届き次第、内容を確認して適切に対処したい」としています。