20日、福島第一原発を視察した岸田総理は、21日午後、全漁連の会長と面会して、処理水の海洋放出について理解を求めることにしています。

岸田総理は20日、福島第一原発を訪れ、処理水の関連設備を視察しました。また、東京電力に風評被害があった場合は適切に賠償するよう求めました。政府の動きに内堀知事はあらためて漁業者との信頼関係が重要だとしたうえで次のように述べました。

内堀知事「(漁業者は)現時点において、また子どもたちの世代においても本当に漁業を継続していくことができるのかという痛切な思いを幾度も訴えている。政府として責任をもって判断し、対応していくことが重要だと思う」

岸田総理は21日午後、全漁連の会長と会い、処理水の海洋放出に理解を求めることにしていて、近く関係閣僚会議を開き、放出時期を正式に決める方針です。政府は、8月中に放出を始める方向で調整を進めています。

▼処理水 福島の葛藤
処理水の海洋放出に向け、準備が大詰めを迎えていますが、関係者の理解や風評への懸念など、課題は残ったままです。TUFでは、処理水をめぐる課題や現状をシリーズでお伝えしています。