「漁民は十人が十人複雑な気持ち」
福島県いわき市で、漁業を営む三浦孝一さん。IAEAの報告書が提出されましたが、「漁業者は置き去りにされている」と話します。

三浦孝一さん「大した説明もない、漁民との距離も縮まっていない中で優先して国と東電が先走っているみたいな形。それに不安を持つ」
国際機関による「科学的なお墨付き」にも複雑な気持ちを抱いています。
三浦さん「十人十色あるけど、漁民は十人が十人やっぱり複雑な気持ち。事故を起こした原発の処理水だから。普通に正常に働いている原発の処理水なら問題ない。一番は100%安全だと総理の口から言ってもらえれば」
漁業者の理解を得るために一番必要なのは、国や東電の「寄り添う」姿勢だといいます。
三浦さん「苦しみは分からないでしょ、気持ちの中というのは。やはり話し合いしかない。元に戻せと言っても元に戻らないから」

▼処理水 福島の葛藤
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