道路上に横転し、大破した救急車。
去年12月29日、東京都昭島市の国道で救急車が患者の搬送を終え、消防署に帰る途中、中央分離帯に衝突して横転し車内の救急隊員3人が軽いけがをしました。
3人は、前日の朝に出勤し、およそ17時間ほぼ休みなく7件の搬送を担当していて、運転席と助手席にいた隊員は事故直前に居眠りをしていたということです。
コロナの第8波による救急のひっ迫で、こうした過酷な勤務状況が浮き彫りとなりました。
救急現場のひっ迫は、福島県内も例外ではありません。
福島市消防本部の去年の救急車の出動件数は1万4385件で、過去最多となりました。

また、去年12月の救急搬送困難事案の件数は78件で、2020年の統計開始以来、こちらも過去最多となりました。
福島市消防本部・三浦将信救急課長「第8波を迎えて感染者数が今までと比べ物にならないぐらい増えているというのが一番の原因。救急車を受けたくても受けられないという状況が出てくる。」
福島市消防本部では、1人の隊員が何回も連続で救急車を運転することはできる限り避けるよう、ローテーション制を取り入れ、隊員の疲労対策をとっています。
一方で、これ以上隊員たちへの負荷を増やさないためにも、不要不急の119番通報は控えてほしいと呼びかけています。

福島市消防本部・三浦将信救急課長「第8波の中、救急医療に負荷がかかり続けると、助けられる命も助けられないという状況になる。自分で対応できるときは自分で対応していただくことが非常に重要だと思う」










