まもなく東日本大震災発生から15年となり、記憶の風化が、指摘されています。その中で、重要な役割を果たしているのが、震災遺構です。福島県内で唯一の震災遺構・請戸小学校は、維持管理に課題を抱えています。新たな制度のもとで、津波の恐ろしさを伝え続けている施設のいまを取材しました。

震災遺構指定から5年 運営は曲がり角に

止まったままの時計。置かれたままの上履き。あの日の記憶を、ありのままの姿で伝え続けている浪江町の請戸小学校。県内唯一の震災遺構に指定されてから、今年で5年となります。この日も、津波の恐ろしさと教訓を訪れた人に伝えていました。

東京から来た家族「テレビで見るより、実際の被害の大きさがよくわかって…」
東京から来た家族「私は当時、千葉県にいたんですけど、千葉県でも怖かった。ここはもっと被害が大きいので…」

その一方で、こうした震災の伝承施設がいま、曲がり角に差し掛かっています。

請戸小学校では、来館者数が年間6万人に達する一方、400万円ほどの赤字が課題となっていました。これを打開するため、浪江町は、運営コスト削減や集客力を上げるため、指定管理者制度の導入に踏み切りました。

海族DMC・太見洋介さん「福島でいかに、福島で唯一の震災遺構を次の世代に伝承していくかという思いで取り組んでいる」