原発事故や復興の課題などについて福島からお伝えするシリーズ「復興の現在地」。今回は、福島から遠く離れた関西からの話題です。
去年、避難先で事実上の閉校となった浪江町の津島小学校。その小学校の最後の取り組みが注目を集めています。震災と原発事故の記憶の風化といった課題とともに考えます。福島から470キロ離れた滋賀で、ある展示が注目を集めていました。
滋賀・東近江市にある平和祈念館。ここで、浪江から避難した津島小学校の児童がまとめた「10年間ふるさとなみえ博物館」が展示されました。

浪江町の伝統工芸・大堀相馬焼で作られた看板が見た人を出迎えます。浪江町の津島小学校は帰還困難区域にあり、避難先の二本松市で再開しましたが、児童数の減少に伴い、2021年3月に事実上の閉校となりました。

津島小学校最後の卒業生となった須藤嘉人さん「ひとりだけの学校生活だったが少しも寂しいとは思いませんでした。これも皆さんが温かく見守り応援してくださったからだと思います。おかげでとても楽しい学校生活でした」

津島小学校は1876(明治9)年に開校し、約150年続きました。最後の卒業生となった須藤嘉人さんは、「10年間ふるさとなみえ博物館」の初代館長として、これまでの取り組みをまとめ、閉校前に展示しました。