福島県産の魚が使われた定食の提供が、みなさんもご存知の「あの大学」で始まりました。目的は「復興支援」と「風評の払拭」です。
井上和樹アナウンサー「立派な正門ですね。日本を代表する国立大学、東京大学に来ています。実はきょうからここで福島の水産物を使った学食が販売されているんです。」
メヒカリの唐揚げに、サンマのポーポー焼き。
これは14日から東京大学の食堂で始まった「福島産直フェア」のメニューです。
このフェアは、学食を通じて原発事故による風評払拭や福島の復興を応援しようと、東京大学の生協と県漁連、福島大学が協力して開いたもので、福島の水産物を使った5種類の特別メニューが販売されています。
食堂によると、東大生は魚好きが多いそうなんです。
味の感想を聞いてみると…
経済学部3年生「すごく身が詰まっていて、味もしみ込んでいておいしい」
法学部4年生「普段同じようなものを食べているので新鮮でおいしかった」
福島の水産物は、東大生に好評のようでした。
ところで、政府と東電は、来年春にもトリチウムなどの放射性物質を含む処理水を、国の基準値よりも薄めて海に放出する計画を進めています。
福島の水産物への風評が懸念される中、東大生たちはこの問題どう考えているのでしょうか?
法学部4年生「日本の基準は世界の中でも安心して食べられると思っていて、自分で大丈夫と思うなら積極的に食べていくことが大事だと思う」
法学部4年生「地元の方の顔が見えて安心できるような食材があれば、消費者としても安心して食べられる」
経済学部3年生「学校などいろんな場所で福島産のものを食べる機会を用意することによって、本当のおいしさを味わってもらうことが大切だと思う」
この産直フェアは11月18日まで開かれ、県産の魚の魅力を発信していくことにしています。
県漁連・鈴木哲二専務理事「やっぱりおいしいと感じてもらうのが一番最初だと思う。安全・安心でおいしいことを東大生たちには伝えてもらいたい」
福島大学食農学類・小山良太教授「一回食べてもらってそのうえで色々な情報をつかんでもらうと一番良い。やはり食べる機会を増やすのが風評払しょくの1つのポイントだと思う」