去年11月、福島県郡山市で、85歳の父親を殴るなどして死亡させた罪に問われた女(54)に、5日、懲役6年の実刑判決が言い渡されました。
判決を受けたのは、郡山市の無職・山田由美子被告(54)です。
判決によりますと、山田被告は、去年11月12日、自宅で当時85歳の父親の腰を体重計で複数回殴り、背中を1回蹴り、さらに頭部を床に多数回打ち付けた上、腰にトイレのドアを多数回打ち当てるなどの暴行を加え、多発肋骨骨折や左腸骨粉砕骨折などの傷害を負わせ、出血性ショックで死亡させました。
2人暮らしの父親が認知症、腎臓病患い…
2日に福島地裁郡山支部で開かれた初公判。被告は、白髪交じりの髪を一つに結い、証言台に立ちました。そして、裁判長から「起訴状の内容に間違いはありませんか」と問われると、「間違いありません」と涙混じりに答え、起訴内容を認めました。 弁護側も事実関係は争わないとして、争点は量刑の重さとなりました。
その後の被告人質問によりますと、被告は父親と2人暮らしで、月7万円ほどのアルバイトをし、家計を支えていたといいます。2022年6月に父親が認知症と診断され、その後、腎臓病を患うと、被告は働きながら父親の介護をするようになりました。一方で、事件の半年ほど前からは、父親に暴力を振るうようになっていました。