まもなく収穫の最盛期を迎えるサクランボ。しかし、福島県の果樹園では異変が起きています。
福島市飯坂町にあるやまこう紺野果樹園では、今年、サクランボの王様「佐藤錦」が過去にない不作だといいます。
やまこう紺野果樹園代表・紺野孝一さん「ここまでの不作は、今まで例がない。佐藤錦がならないというのは、ダメージは半端じゃない」

不作の大きな要因は、4月中旬の気温の低さ。サクランボの花が満開になった4月22日前後の気温が例年より低かったことや、この影響でミツバチが巣箱から出て来なかったため、受粉できなかったことなどがあげられるといいます。
実をつける着果量は、例年の3割ほどに激減し、40年以上サクランボを栽培してきた紺野さんも、これほどの不作は初めてだと話します。

取材中には、サクランボ狩りを予約したいという電話も…。
紺野さん(電話)「すごい不作なんです。(今年の)サクランボ狩りは中止したんです。本当に申し訳ないですが」
今年の佐藤錦は、例年より粒も大きく色つやもいいですが、この不作でサクランボ狩りの中止を余儀なくされました。
紺野さん「佐藤錦が終わりかけごろに紅秀峰という品種がある。数は少ないですが出来としては順調です」
佐藤錦の不作で、観光客への影響も懸念されていますが、6月20日ごろに収穫のピークを迎える紅秀峰は例年通りのできが見込まれるということです。
