「来るのが楽しみ」村民の憩いの場に
「みんなが一息つける場所を」。カフェは、築50年ほどの倉庫を改装しました。
大山さん「村の中で休日をのんびり過ごすときに、カフェがあれば時間を過ごすための提案になる。どなたが来たか分かる、キッチンにいて様子が分かる距離。カウンターでお話しながらお茶を飲んだりすることできたらと、カウンターは絶対に作ろうと思った」

去年村に移住した菅野海琴(みこと)さんと2人で店を切り盛りします。店の自慢は、週替わりのランチプレート旬の食材を使い、季節感を大切にしています。

この日のメニューは、お稲荷さんと、フキノトウの味噌を使ったおにぎりです。
午前11時半。開店と同時に、村の人たちがやっていきます。村に暮らす遠藤英徳さん(84)は、常連客の一人です。
遠藤さん「ここに来るのを楽しみにしている。大山さんに来てもらい、こういう場を作ってもらって、みんな喜んでいる」
カフェしずくは、村民たちの憩いの場となっていました。
村民「たまに来るが、村民の方々と触れ合って一緒に楽しく遊んだりして、素敵な空間です」
村民「移住した人や、村の方が集まって、こういう場はなかなかないのでここに来ると楽しいですね。村を盛り上げてくれるので、本当に感謝していますね」

人の営みが一時、失われた葛尾村ですが、「cafeしずく」は、人と人とをつないでいきます。
大山さん「葛尾村の時間の流れ方を、外から来た人が体験できる場所。村内の人には息抜ける場所、ちょっとコーヒー飲みに行くとか、待ち合わせ場所になるのも面白いと思っている」
まだ一部で避難指示が続く葛尾村には、もう1軒カフェがありますが、現在は冬期休業中で、食堂も1軒しかなく、お昼を食べる場所が少ないのが現状です。今後、このカフェが、村外の人も葛尾村に訪れるきっかけになることが期待されます。