切り盛りするのは移住者の女性
淹れたてのコーヒーと、手作りのシフォンケーキで、訪れた人たちをもてなします。店を切り盛りするのは、茨城県出身の大山里奈さん。3年前に村に移住して去年7月、カフェをオープンしました。
大山里奈さん「村にいることに価値がある、と思ったので、ここに来る人にはのんびりしてもらいたい」

現代芸術家として、これまで国内外で創作活動を続けてきた大山さん。4年前に知人の紹介をきっかけに村に足を運び始め、翌年、移住。現在は、仲間たちとアートを通じたまちづくりを行っています。
大山さん「(村民が)避難して自分たちの生活を離れた時に、寄り集まって手を動かし、お話をしながらものを作っていたと想像した時に、ものを作ることが(村民の)救いになっているのではないかと思った」
原発事故で一時、全村避難となった葛尾村。現在、村に暮らすのは、461人です。山に囲まれた村には原風景が広がっています。

大山さん「木より高いものがないのが美しい風景だし、家がぽつぽつあって木の上に向かっている矢印と家と田んぼの平な感じ、そのバランスが美しい」
人と自然が調和するこの場所に、大山さんは、惹かれていきました。
大山さん「暮らしを買っている感じだと不便だと思うが、暮らしをつくるという感じだと畑もいっぱいあるし、水も湧き出ているし全然不便じゃない」