日々の生活に役立つ情報をお伝えする「ライフアップ」。今日は口の健康について考えます。これは、厚生労働省が行った歯科疾患実態調査の結果です。初期の歯周病と判断される歯周ポケットが4ミリ以上の人は、全体の47.9%と、およそ2人に1人の割合でした。
年齢別でみると、高齢になるほどその割合が高くなっており、対策が必要なことが分かります今回は歯周病対策として、どのような歯磨きの仕方が効果的なのかを取材しました。みなさんも、普段の歯磨きが正しいかどうか確認してみましょう。ポイントは、「優しく、細かく」です。
およそ2人に1人がかかっているとされる歯周病。街の人は、どのくらい口の健康に気を使っているのでしょうか。
--70代女性「(歯は)奥なんか5本くらいしかない。歯でかまないと胃の方もね。だから歯は大事だなと思って。」
--60代女性「いま歯の健康はいろいろなところで言われているじゃないですか。病気を予防するみたいな。そこは気をつけないと、ものをおいしく食べるためにもそうかなと思っているんですけど。」
--60代女性「定期的に歯医者さんに行くとか、夜寝る前に口腔ケアのうがい薬をやってから寝るみたいな。認知症とか心筋梗塞も歯周病でかかりやすくなると聞いたので。」
歯周病は、痛みがでにくく、進行に気づかないことも多いといわれています。しかし、県歯科医師会理事の中島十四夫医師は、痛みの前にも歯周病の進行を示すサインがあると指摘します。
--中島十四夫 理事(県歯科医師会)「歯周病とは歯が抜ける一番の原因になる病気。病気の中でも世界一患者の数が多いと言われています。歯ぐきからの出血がひとつのサインになります。血が出てくる、歯ぐきが腫れてくる、さらに重症化するといよいよ痛みが出てくるという感じになります。」
歯周病を防ぐために大切なこと。それは、なんといっても毎日行う歯磨きです。ということで、中島さんに正しい歯磨きの仕方をレクチャーしてもらいました。
--中島十四夫 理事(県歯科医師会)「軸に対して45度斜めに入るように、1か所について10から20回くらい力を入れずに細かく動かす。細かく動かすと毛先が(歯の)間に入ってきます。これを強く大きいストロークでやってしまうと間に入らないんですね。」
歯磨きのポイントは4つ。
① 歯の軸に対して歯ブラシを45度の角度で磨くこと。
②1か所につき、10回から20回磨くこと。
③ばい菌が溜まりやすい歯の間に毛先を入れるため、力を入れずに細かく歯ブラシを動かすこと。
④『歯磨きの後は、30秒ほどのぶくぶくうがいをすること』。
中島さんは、歯の健康を保つためには、年に2回は歯医者に行き、検査やクリーニングをすることが大切だと呼びかけています。
--中島十四夫 理事(県歯科医師会)「全身の健康を保つうえで、口の健康は非常に大事です。口から栄養を摂る、これが長く健康寿命を保つひとつのポイントになると思います。」
そして、普段の歯磨きと一緒に行うと効果的なのが「オーラルケア」です。ドラッグストアなどには、このように様々なオーラルケア用の商品が販売されています。なかでもいま注目を集めているのが、「L8020乳酸菌」と呼ばれる菌です。このL8020乳酸菌は実際にどのような効果が期待されるのか、話を聞いてきました。
郡山市のドラッグストア。中に入るとオーラルケア関連の商品がずらりと並んでいます。中でも目立つのが、L8020乳酸菌の文字。
--伊藤巧 店長(ツルハドラッグ 郡山安積店)「40代から60代の女性の方にご好評をいただいており、リピーターも多い商品となっております。」
「80歳まで20本以上の自分の歯を保とう」という日本歯科医師会が推奨する「8020」運動から名づけられたL8020乳酸菌。いま注目されているこのL8020乳酸菌にはどのような効果が期待できるのか、菌の発見に成功した広島大学の二川浩樹教授に話を聞きました。