9月1日は防災の日です。災害のとき、守るべきものは人間の命だけではありません。家族の一員である愛犬との災害時の避難を考えます。
植野天斗記者「もし災害が起きた時、ペットと逃げることに不安を抱えている人もいるかと思います。そういった不安を解消してくれるアイテムがこちらペット専用の抱っこひもです」
1日、三春町のペット用品店では、災害の際、愛犬と一緒に避難を体験するイベントが開かれました。参加した人たちはガレキに見立てた障害物が置かれたコースを愛犬と一緒に歩きます。
主催したのは犬専用の抱っこひもを専門に制作・販売している会社です。犬用抱っこひもDOGSLING(ドッグスリング)は愛犬の大きさや体重に合わせてサイズを選ぶことができ、肩ひもの長さを微調整できる多機能タイプもあります。
またケージとは違って両手がふさがらないので避難に必要なものを持ち運ぶこともできるほか、正面に抱きかかえる体勢になるので、ペットの様子を確認することもできます。
東日本大震災の時には飼い主たちがペットと逃げることを諦め、多くのペットが取り残されました。災害が起きた時に家族同然のペットをどう守るか、参加者のなかには普段からペットの防災グッズを準備している人もいました。
しかし、愛犬と逃げる際には不安もあると言います。
いわき市からの参加者「犬も連れて、犬の避難道具も持って、自分のものも持たなくてはいけないとなるとスムーズに逃げられないんじゃないかという不安がある」
この女性も抱っこひもで愛犬を抱きかかえながら避難を体験しました。
いわき市からの参加者「思ったより使いやすい。犬がすんなり入って落ち着いているので良い。段差などが通りづらいので手が空いていると楽だと思った」
この抱っこひもを考案した黄瀬知美さんは、自分とペット、両方の命を守るには日頃からの備えが必要だと言います。
erva・黄瀬知美代表「いざという時、人も犬も緊張している中で、新しいものを使うのはハードルが高い。普段からしていることがそのまま防災対策になっていざ地震が起こった時も安心して使えることが重要」
この体験イベントは今月4日まで開かれます。