--橋本さん「3Dプリンターでプリントした型も併用して使っています。昔の木型をデータ化して使っているんです。」
伝統と3Dプリンターという現代技術を組み合わせてしまったのです。
--橋本さん「デコ屋敷の歴史の中でも、今は張子なんですけど、もともとは土人形だったという経緯があるみたいなんですよね。デコ屋敷も今までの歴史・伝統の中で変化があるなら、変化があってもいいと思っているし。ただ安直に新しい技術・素材を取り入れているのではなく、伝統を守っていく上でメリットも多いと思いながらいろいろな素材を活用させてもらってます。」
ハイテクな技術を使い、壊れにくいプラスチックで型を作っています。
--橋本さん「作っていて私も楽しいし、お客様にとっても、こんなかわいいものを張子で作れるの?今までに無かったこんな張り子が作れるんだね、というようなものが今までの伝統を糧に作れたりするんですよね。」
今までは難しかった細かなデザインも制作できるようになり、幅も広がりました。
--橋本さん「また伝統的な木型をデータ化しておくのも、万が一消失した場合でも、データを持っていると同じ物が作れるメリットがある。」
古き良き伝統を後世に残したいという気持ちもこのアイデアには込められているのです。
--橋本さん「伝統は守るだけじゃなく、自分でつくっていくスタンスで考えているので、技術・素材を取り入れることは、お客さんにアプローチすれば理解も深まると。」
新たな技術との出会い、またそれを使っていい作品ができていることで自信となり、さらにこれからの張子作りに期待が膨らんでいます。
--橋本さん「今までの張子は飾り物、お土産物、縁起物として楽しんでいただいていたんですけど、今後は、例えば張子に香りがついていたり、音が鳴ったり、動き出すものがあったり、身につけるものがあったり・・・。まだ模索中なんですけど、食べられる張子も作れたらいいなと思っているので300年後、大黒屋では私の想像を絶するような画期的な張子が作られているのではないかと思います。」
『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年7月4日放送回より)