デブリ取り出し 3つの方法検討

説明会で批判もあったデブリの取り出しについて、国の専門機関は、本格的な取り出しを3号機から始めるとしていて、3つの方法が検討されています。

まずは「気中工法」、燃料デブリが空気中に露出した状態、もしくは低水位で水につけた状態で取り出す工法です。内部の状況にあわせて回収方法を選べる一方で、多くの種類の装置が必要になります。

2つ目の「冠水工法」は、原子炉建屋全体を新しい構造物で囲い、建屋内を水で覆い取り出す工法です。

3つ目は、セメントのような充填材というものを流し込んで、デブリを固めて取り出す方法です。こちらは、放射性物質の飛散を抑える効果が期待されます。

国の専門機関は、冠水工法については水によって放射線を抑えることができる一方、大規模な工事が考えられることから、今年3月に気中工法を軸に、充填材の工法を組み合わせて取り出す考えを示しています。

そして、今後の廃炉のスケジュールについて、早ければ今年8月から2号機で試験的な取り出しが行われます。

こうした中、内堀知事は10日の定例会見で「様々な知見を取り入れながら適切な手法を検討してほしい。また、県民目線に立った分かりやすい情報発信に取り組んでほしい」としています。