福島市飯坂町を代表する老舗菓子店がここ、一味庵。

大正12年創業。

なんと今年で101年目を迎えます。

101年間、店が守り続ける看板商品がこちらの「けしまんぢう」。

風味豊かな自家製餡を、卵たっぷりの生地で包み、焼き上げた逸品。
生地の上にかかったケシの実が香ばしく、良いアクセントです。

そんな伝統の味を現在守っているのが4代目の氏家一浩さん。

東京で10年間、和菓子の経験を積んだ後に福島に戻り、店を継いだのです。
華麗な手さばきで美しく作られた練り切りも、東京での修業の賜物。

---氏家一浩さん「こちらは花桃の花を表現しています。」

一味庵の創業から変わらないこだわりが・・・

---氏家一浩さん「一番は自家製の餡ですね。北海道の小豆を豆から煮て、自分のお店であんこにして。創業当初からずっと受け継いで作っております。」

北海道十勝産小豆で作った、くちどけなめらかな自家製餡は、やさしい甘さの中に
小豆の風味をしっかりと感じられます。

そんな伝統のあんこ作りを一浩さんに伝授したのが、3代目の圭三さんです。

---氏家圭三さん「後継者のいない店がたくさんありますので、その中で本当に後継者として継いでもらえるっていうのは、正直言って嬉しい限りですね。息子がいろいろ東京で修行してきて、その甲斐もあっていろんな商品も並べることができて、店も華やかになったような感じがします。」

そんな4代目・一浩さんが考案した商品の1つがこちら。
かわいい、何かのキャラクターでしょうか?

---氏家一浩さん「『福べえ』っていうキャラクターの名前を付けて、福島市内のイチゴ農家さんから直接イチゴを使ってるんですけど、包むと顔に見えてきたんで、ごまで目をつけてみたら、あっかんべーをしてる、食べて美味しくて見て癒されるような、愛されるお菓子になってきたと思います。」

若い人にも喜ばれる「映える」お菓子ですが、こちらにも伝統のあんこが使用されています。

4代目が考案した商品は新しさと伝統を融合させたものばかり。
こちらはアイスキャンディーと思いきや・・・

---氏家一浩さん「うちの新しい名物の葛アイス、地元の果物を作って使った溶けないアイスなんですけど。」

伝統的な葛菓子を彩りも美しい、溶けないアイスキャンディーに昇華させました。

そして、長年、お店が続く魅力は商品以外にも。

---お客さん「2人で家族仲良くねやってるとこがいいと思いますよ。本当に家族でアットホームでね。」

そんな評判の仲良し親子が作った、最新のお菓子がこちら。

101年目のけしまんぢう。
~皮をこしませぇん。小豆の粒が好き だから!~

101年目にして、つぶあんのけしまんぢうが堂々のデビューです。

---氏家一浩さん「思い腰をようやく上げてきたっていう。」

そんな4代目の斬新?なアイディアで生まれた、つぶあんのけしまんぢうがこちら。

つぶ餡独特の食感が楽しめつつ、小豆の皮は口に残らず、すっと消えるように計算されています。これは101年目にふさわしい逸品です。
100年の伝統の味に4代目の新しい感性がプラスされた和菓子。
どれも秀逸です。

一味庵
福島市飯坂町字馬場14
Tel 024(542)4591
Fax 024(542)4600
営業時間 月~土 8:00~18:00
       日 8:00~15:00
定休日  毎週木曜日
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