全国で問題となっている「大麻グミ」をめぐり、厚生労働省は大麻グミなどに含まれる合成化合物「HHCH(エイチエイチシーエイチ)」を指定薬物としました。専門家は、「HHCHに安全性の保障はない」と指摘しました。
東北医科薬科大学 丹野孝一教授:
「多幸感やリラックス効果を期待して服用する人が多い」

薬物に詳しい東北医科薬科大学の丹野孝一教授です。丹野教授は、大麻グミなどに含まれる合成化合物HHCHについて、大麻草に含まれる成分と類似した成分で幻覚症状などを引き起こす可能性があるとしています。
東北医科薬科大学 丹野孝一教授:
「頻脈と言って心拍数が正常よりも多くなるというような症状なんかが起こってくる。安全性の保障は全くないので予期しない副反応が出てくる危険性がある」
大麻グミをめぐっては、仙台市青葉区でHHCHを含んだとみられる商品を摂取した30代の男性が体調不良を訴え病院に運ばれました。丹野教授は、過剰摂取が一因と見ています。

東北医科薬科大学 丹野孝一教授:
「食べ物として摂取すると、作用発現(=薬物が効くまでの時間)は少し遅れて2時間3時間ぐらいといわれている。発現するまで時間がかかる分、摂取量が増える危険性がある」
厚生労働省は、HHCHを「指定薬物」とし、12月2日から所持や使用、販売が禁止されます。丹野教授は「大麻は『ゲートウェイドラッグ』つまり「入口のドラッグ」とも呼ばれていて、覚せい剤などの乱用につながる危険性がある」と注意を喚起していました。