相続税などを算定する際の基準となる土地の価格「路線価」が公表されました。宮城県内では、平均で▼2.9%上がり、上昇率は全国3番目となりました。
路線価は、相続税や贈与税を算定する際の基準となる土地の価格で、県内では6000地点で調査が行われました。
その結果、県内の路線価は10年連続上昇して、平均で▼2.9%の上昇となりました。上昇率は、北海道と福岡県に続き、全国で3番目に高くなりました。
県内で最も路線価が高かったのは、「仙台市青葉区中央1丁目の旧さくら野百貨店前の青葉通り」で、1平方メートルあたり▼339万円でした。
また、税務署別の最高路線価のうち最も上昇率が高かったのは、「太白区あすと長町1丁目のあすと長町大通り」の6.7%。1平方メートルあたり▼32万円でした。
西山総合鑑定所不動産鑑定士・西山敦さん:
「地下鉄の開業以後、利便性の良い所に人が集まるという流れが続いている。コロナ禍を過ぎた今でも変わりはない」
一方、「気仙沼市本郷の県道26号通り」の路線価は、去年よりも▼1.7%下落しました。西山さんは、三陸自動車道開通の負の側面と分析しています。
西山総合鑑定所・不動産鑑定士西山敦さん:
「仙台と気仙沼の間が3時間かかっていたのが2時間になった。社宅としてアパートを借りていたのが、2時間で済むならアパートは要らないかなと。日帰りで行ける状況になったので、逆に言うと三陸道の全線開通が“マイナス面”として気仙沼に現れている」
路線価は、国税庁のホームページに掲載されています。