宮城県の大河原町と柴田町にまたがる「一目千本桜」は、今年、植樹から100周年を迎えました。桜並木には、100年間を支えてきた人たちの思いが詰まっています。

一目千本桜の「担当医」尾形政幸さん

雪の蔵王を望む白石川沿いの一目千本桜。コロナ禍で中止が続いていた桜まつりが今年4年ぶりに開催され、大勢の人が久々の花見を楽しんでいます。

この一目千本桜が最初に植えられたのは、大正時代後期の1923年。今年、植樹から100周年を迎えました。

花見客:
「植えてくれてありがとう」
「こういう景色を昔の人も見ていたんだなと思うと、いろいろ思う所がある」

実はこの桜並木、よく見るとところどころに「手当て」の跡が。

ハンマーでサクラ叩く男性の姿がありました。

「こういう音がするのは大丈夫」

聴診器代わりの木槌で幹を叩き、反響音で状態を探ります。

大河原町出身の樹木医・尾形政幸さん(66)。一目千本桜の「担当医」として、サクラの健康を守っています。

樹木医 尾形政幸さん:
「だんだん古くなって、新陳代謝が悪くなって。そんななかで新しい枝も出てきていて、そういう枝を上手く伸ばしてあげるようにすれば、この木はこの木で寿命を延ばすことが出来る」

尾形さんは、去年まで農業高校に勤務していました。