仙台医療圏の4つの病院を2つの拠点に再編・移転する県の構想についてです。村井知事は20日、仙台赤十字病院と東北労災病院とそれぞれ、具体的な新病院整備の方向性について協議を継続することを確認する文書を取り交わしました。しかし、村井知事は、交わした文書は、年度中に締結を目指してきた「基本合意ではない」と明言していて、協議が難航していることが明らかになった格好です。
村井知事:
「これまで基本合意という表現を使っていたが、これは基本合意ではない。今後、新病院の方向性について合意を目指すということを確認した文書ということになる」
村井知事は、20日、取り交わした文書の位置づけについて「基本合意ではない」と明言する一方、関係機関が今後も前向きに協議を継続することが確認できたとし、実現への意志を改めて示しました。
この構想は、仙台赤十字病院と県立がんセンターを統合して名取市に。東北労災病院と県立精神医療センターを併設して富谷市に移転するものです。

村井知事は20日午前、仙台赤十字病院を運営する日本赤十字社の清家篤社長、それに、東北労災病院を運営する労働者健康安全機構の有賀徹理事長とそれぞれ、文書を取り交わしました。
文書には、来年度中の合意を目指すと記されていますが、新病院の具体像の「核となる事項」ともいえる設置主体や病床規模、診療科などを盛り込むことはできませんでした。
村井知事:
「時間的に足りなかったというのが最大の理由。特に大きな弊害があったという訳ではないが、それぞれ考えることがあるので、そこについてまだもう少し時間が必要だということ。ただ、今まで県民、議会、マスコミに今年度中に基本合意を示したいということを言っていたので、今年度中、特に県議会の代表質問が始まる前にここまで話が進んでいたことを、まず皆さんにしっかりと示したいと考えた」

県は、来年度中の合意に向け、関係機関とさらに踏み込んだ協議を行うとしています。







