今年7月の豪雨の際には、川の水位が下がる効果があったということです。2019年の台風19号による豪雨で、大きな浸水被害を受けた宮城県大郷町などを流れる吉田川で21日、土砂を取り除く河道掘削工事の様子が住民らに公開されました。

公開されたのは、大郷町の吉田川で行われている掘削工事です。

流域の住民らおよそ50人が集まり、国土交通省の担当者から工事の進捗状況などについて説明を受けました。吉田川では、2019年10月の台風19号による豪雨で、大郷町の堤防が1か所決壊したほか、越水も相次ぎ、周辺の▼5538ヘクタールが浸水しました。

これを受け、国交省はおよそ▼241億円をかけ▼30キロほどの吉田川の川底の土砂を掘削し、水が流れやすくする河道掘削工事を進めています。今年度は▼5キロの区間で、およそ▼30万立方メートルの土砂を取り除く計画です。

大郷町の住民:
「想像以上に進んでいて立派に感じた」


「2、3年に一回くらい増水しているので、それを防ぐためにもどんどんこのような工事を進めてほしい」


国土交通省北上川下流河川事務所 石田和也事務所長:
「7月の出水のとき河道掘削の効果があった。川の水位を下げることは非常に治水対策を考える上では大きなメリットがあるので、地域の期待も大きく速やかに工事を完成せることが大事」

吉田川の河道掘削工事は2024年度に完了する予定です。