東北電力は2024年の再稼働を目指し、女川原子力発電所2号機の安全対策工事を進めています。工事の完了までおよそ1年となり21日、安全対策設備の一部が報道公開されました。
3年9か月ぶりとなった報道公開。まずは、海抜29メートル、全長およそ800メートルの防潮堤が公開されました。

震災後にかさ上げされ、最大23.1メートルの津波に耐えられるとされていて、今は、津波漂流物から本体を守るために壁面工事などが進められています。
そして、今回初めて公開されたのが、海抜およそ60メートルの場所に建設される地上2階地下2階建ての緊急時対策所です。
大槻聡記者:
「地下2階に来ました。災害が起きた時にはこちらの部屋で指揮を執ることになるということです」

建屋は、最大200人収用で原発事故時には、前線基地としての役割を担います。放射性物質の侵入を防ぎ、外部からの支援がなくても備蓄品などで1週間持ちこたえられるということです。

女川原子力発電所 大平一樹所長代理:
「安全対策に終わりはないという信念のもと、安全確保を最優先に安全対策の向上に残り1年しっかり取り組んでまいりたい」

また、非常用発電機として増設されるガスタービン発電設備も初めて公開されました。

東北電力は女川2号機の再稼働に向け、5700億円をかけて安全対策工事を進めていて、完了を来年11月と見込んでいます。また、並行して進められている国の適合性審査は、現在、3段階のうち2段階目まで認可を受けていて、東北電力は再来年、2024年2月の再稼働を計画しています。







