日本銀行が、14日発表した12月の短観で、東北企業の景気の状況を示す指数がおよそ3年ぶりにプラスに転じました。日銀は東北の景気について「緩やかに持ち直している」と判断しています。

日本銀行仙台支店 竹内淳支店長:
「感染症影響緩和が非製造業を中心に幅広い業種、企業に恩恵をもたらした」

日銀仙台支店が発表した企業短期経済観測調査=短観によりますと、11月10日から12月13日までの東北6県の企業666社の景況感を示す指数は、前回の今年9月から5ポイント上昇しプラス1でした。

プラスに転じたのは2019年9月以来で13期ぶりです。サービス業や小売業などの非製造業を中心にコロナ禍の影響緩和で景気が回復していて、特に宿泊・飲食サービスの指数は、前回から49ポイント上昇のプラス21と2017年9月以来の水準にまで回復しています。こうした状況から日銀は東北の景気について「緩やかに持ち直している」と判断しています。

一方で、海外での需要急増に伴う半導体不足などもあり、製造業中心に先行きへの不安は解消されていないということです。