“植物の実”=ひっつき虫がひっつくワケとは…

後藤舜アナウンサー:
ということで、ひっつき虫とは植物を指す俗称なんですね。主なものをいくつかご覧いただきましょう。どれもひっつき虫です。見たことがあるものはありますか?

村上晴香アナウンサー:
ひっつき虫と言ってもいろいろあるんですね。

後藤舜アナウンサー:
早坂園長によると、大きく分けて「トゲが刺さる・ひっかかる種類」と「ネバネバした粘液でくっつく種類」があるそうです。tbcに面白い映像が残っていました。

1986年に野草園で開かれた木の実の展示会でひっつき虫のオナモミを使った的当てゲームのコーナーがありました。

子どもの頃にこのようにして遊んだ人もいるのではないでしょうか。

後藤舜アナウンサー:
では、ひっつき虫がひっつく理由は何だと思いますか?

村上晴香アナウンサー:
分布域を広げるということなので繁殖ということでしょうか。
後藤舜アナウンサー:
それについても早坂園長に詳しく聞いてきました。

仙台市野草園 早坂徹園長:
「植物は自分から動くことができないので、唯一移動できるのが種の時期」

こちらは、10月8日に大崎市でtbcのカメラが捉えた子グマの映像です。
よく見ると、体にたくさんの植物=ひっつき虫が付いているのがわかります。

ひっつき虫はこのように、動物や人間にひっつき運んでもらうことで移動します。

ひっつくのは、多くは植物の果実にあたる部分で、その中に入った種が新たな場所で芽を出し成長します。

仙台市野草園 早坂徹園長:
「新しいところにも移動するのは生物の本能だし、もとの場所が何か変わった時に絶滅してしまう危険を避けるためにも新たなところに分布を広げる。植物にあまりなじみがない人だと、ごみが付いたと嫌がる人もいるかもしれないけど、植物に頼まれたと思えば、少しは優しい気持ちになれるのでは」

後藤舜アナウンサー:
ひっつくのは繁殖のためということで村上さん大正解です。
早坂園長によると、植物の種が移動する方法は、大きく分けて4つあるということなんです。

(1)風で飛ばされたり水に流されたりして移動する
(2)鳥や動物に食べてもらいフンに混じり移動する
(3)果実がはじけるなどして自ら種を飛ばす
(4)動物や人間の体にくっついて移動する
村上晴香アナウンサー:
(4)番がひっつき虫にあたるわけですね。