東北地方は近年、夏は毎年のように厳しい暑さが続き、イネが凶作になるような冷夏はしばらく訪れていません。その理由の解明に挑んだ宮城県丸森町出身の若手気象研究者が発見した「新しい高気圧」とは?

25歳大学院生が故郷で出前事業

三重大学大学院 天野未空さん:
「誰もまだ答えを知らない問題に対してどう向き合うか、その方法のようなものをきょうはお話ししようと思っています」

三重大学大学院 天野未空さん

7月、丸森町の丸森中学校で夏の暑さの研究に関する出前授業が開かれました。講師を務めたのは、丸森中の卒業生、天野未空(みく)さん、25歳。三重大学で気象学を研究する大学院生です。

天野未空さん:
「冷夏、暑夏、どちらも来る可能性がある特異な場所が、日本という場所です」

高校時代、ワンダーフォーゲル部に所属し様々な山に登っていた天野さん。ラジオで伝えられる観測データを基に天気図を書く活動を通して、天気に本格的に興味を持つようになりました。

天野未空さん:
「きのうまでゆっくり進んでいた低気圧が急にスピードを上げてるとか。そういう日々の違いを追っていくのがすごく面白くて楽しかった記憶があります」

ただ、興味のきっかけは小学校時代にさかのぼると言います。