11日で東日本大震災の発生から13年4か月です。93人が津波で亡くなった宮城県気仙沼市の杉ノ下地区では遺族やボランティアによる語り部活動が行われました。

高台に避難したのに…

「この辺にあったマツは全部流されたんです。数万本、防潮林といいますが」

気仙沼市杉ノ下地区の高台に建つ慰霊碑では、遺族やまちづくり協議会のボランティアが語り部を行いました。杉ノ下地区では13年前市の指定避難場所だった高台が津波に飲まれるなどし93人の住民が犠牲となりました。

階上地域まちづくり振興協議会語り部部会 近藤公人部会長:
「揺れたらすぐ逃げろ、より遠くへ、より高台へ」

語り部では、当時の状況を伝えた上で災害時の行動を、家族の間で事前に話し合ってほしいと呼びかけました。

階上地域まちづくり振興協議会語り部部会 近藤公人部会長:
「自然の脅威、命の大切さ、命を守る術を重点に話しています。話すだけでは分からないのでこのような資料もできまして」

杉ノ下遺族会 小野寺敬子さん:
「当時の恐ろしさや、なぜここで大きな人の被害が起きたのかということと、二度とこういうことがないために、どのような避難をすれば良いかをできるだけ現実味をもって伝えるようにしています」