汚いものを見るかのように見られて…クラスメイトとの人間関係がつらかった

6歳頃の春香クリスティーンさん チューリッヒ市内

近江:クラスメイトに結構気を使っていたんですね?

春香:そうですね。気を遣っていましたし、できれば接したくなかったんですよ。一緒に遊びたくもなかったんですけど、1人で休み時間過ごしていると、それを先生に注意されて遊びなさいっていわれたので、なんかもう嫌でした。

近江:そういったことをされるきっかけみたいなものって、思い当たる節はあるんですか?

春香:はっきり、これっていうのはわからないですけど、自分のなかですごく強烈に印象に残っているのは、自分があんまり衛生的でなかったんですけど、子どもの頃の遠足か何かで噛み終わったチューインガムを捨てようと思って、捨てる前に手の中でこねくり回してたんですけど、それをクラスメイトが見ていたんですよね。「キャー」って、すごく気持ち悪いっていわれて、その行為は汚いんでしょうけど、でも、私自身も汚いものを見るかのような目で見られて、それからその子とは、ほとんど会話をかわさなかった気がします。そこで何か冷たい目で見られたことが原因というか…。本当に些細なことなんですけれども、いま思うと、それがきっかけで、もう人間関係を築くのに、その後すごく苦労しました。

近江:どういったことに苦労されました?

春香:自分から話せないですよね。その子に話しかけることもできないし、きっと汚いと思われてるだろうなとかって思ってたので。