静岡県牧之原市の相良中学校は2日、「サポート詐欺」と呼ばれる手口で学校管理の口座から約1000万円をだまし取られたことを受け、保護者説明会を開きました。
詐欺被害に遭ったのは、相良中学校が修学旅行の積立金や卒業アルバムの制作費などとして口座管理していた計1000万235円(送金手数料含む)です。5月29日午後、60代の女性職員が事務室のパソコンを操作していた際、エラーメッセージとともに表示された連絡先に電話を掛けました。通話相手の男性の指示通り操作した結果、遠隔操作される状態になり、口座の金をだまし取られました。
相良中学校によりますと、2日の説明会は全校生徒375人の保護者を対象に開催し、116人が参加したということです。
説明会では、
▼60代の女性職員が他の職員に相談することなく、サポート詐欺の被害に遭った
▼だまし取られたのは保護者から徴収した修学旅行の積立金や卒業アルバムの制作費、教材費だった
▼生徒に関する情報の流出は確認されていない
ことなどを報告したということです。
一連の詐欺行為で保護者の口座番号と名義(カタカナ)が閲覧された可能性があるものの、保護者の口座から勝手に出金されることは仕組み上、不可能であることも伝えたということです。
相良中学校は今回の事案を受け、
▼メール受信用パソコンとネットバンキング用パソコンを分ける
▼ネットバンキングを操作する際は、複数人で対応する
▼全職員を対象とした情報セキュリティ研修の実施―などの再発防止策を講じると保護者に約束しました。
被害金が保険制度で補償されるかは確認中で、牧之原市の杉本基久雄市長は1日、「補償対象にならない場合は市の責任で負担を検討せざるを得ない」としています。
説明会後、取材に応じた保護者の一問一答は次の通り。
<中学3年生の保護者の男性>
Q.説明会はどんな雰囲気だったか?
「皆さん、冷静に質問をしていたと思います。罵声、怒号が飛ぶということはなかったが、緊張した雰囲気はありました」
Q.質問が多かったのは?
「ネットバンキングについてのセキュリティーがどうなっていたのか?子どもたちが安心して普段通りに授業が受けられるのか?という質問がありました」
Q.修学旅行については?
「問題なく行けると聞きました。(被害にあった金銭については)保険があるようなので、補てんができるのか保険会社と相談中だということで」
Q.学校に望むことは?
「子どもたちが安心して学校生活を送れるようにしてほしい」
説明会後、報道陣の取材に応じた校長の一問一答は次の通り。
<相良中学校 竹下知行 校長>
Q.保護者からの質問や意見は?
「被害にあったお金が今後どうなるのか?補償についての質問が多かった。次にセキュリティーが甘かったという指摘。保護者の中には専門家の方もいたので、ご意見も頂いた。当該の職員について、安心して職務に就けるように周囲のみなさんで支えて欲しいという意見も多数いただきました」
Q.だまされた職員を励ます声もあったか?
「赴任して2か月、生徒、保護者、OB、地域の温かさを感じてきたが、今回はさすがにお叱りを受けると思ったが、そこは一切ありませんでした。『今後なければいい』『計画してきた行事、教育をきっちりと進めてほしい』と、仕切りに伝えて頂いた」







