静岡県伊豆市のスーパーです。今、このお店で話題になっているのが。

「天城で作ったやつで、これすごくおいしい。普通の柚子こしょうって、しっとりしてる。サラサラしている。食感もおもしろいの」

今回の「しずおか産」は「伊豆のゆずこしょう」。伊豆・天城湯ケ島の恵みから生まれた香り高い調味料です。

<さとやまつくる株式会社 浅田藤二社長>
Q. 他のゆずこしょうと『伊豆のゆずこしょう』一番の違いは?
「つぶつぶ感。市販のものは、ペースト状になっているのが多いと思うが、このつぶつぶ感を味わっていただきたい」

材料は2024年6月頃に収穫した地元産の青ユズ。秋に収穫した国産のアオトウガラシ。そして、伊豆市土肥で、駿河湾の黒潮から作った塩です。

<浅田社長>
「青ユズのこのいい香りを生かすために刻んでいく」

青ユズは皮をむき、粗く刻みます。青トウガラシは包丁で縦に開き、種を取りのぞきます。

<作業する女性>
「種だけ落として、中のワタの所を残しているが、ワタのところがうま味の元になる」

青ユズの皮と青トウガラシを塩でもみます。そして、フードプロセッサーで粗くみじん切りにした後、さらに、すり鉢で丁寧にすっていきます。

<作業をする女性>
「肉につけたり、蕎麦、うどん、刺身にもいいし、おいしくな~れ~って考えている」

瓶に詰めたばかりの『伊豆のゆずこしょう』、焼鳥にのせていただきます。

<東部総局 金原一隆記者>
「いただきます。香りがすごい。食べる感じ。ザクザクザク」

<浅田社長>
「まさにその通り。『食べるゆずこしょう』」

<金原記者>
「次から次へと食べたくなる。浅田さんがゆずこしょうを作ろうと思ったきっかけは」

<浅田社長>
「昔から耕作放棄地に減反政策でユズが植えてあった。そのユズが何も使われない状態で実を落としていったっていうのがずっと目に入って、これをなんとか生かせないかなと思ってこういう商品を考えた」

手入れをせずに放っておいても実るユズ。浅田さんは数年前、耕作放棄地に植えたものユズを買取り、料理研究家の監修のもと「伊豆のゆずこしょう」が誕生したのです。

<大地讃頌 山本博之店長>
「プロの人たちが欲しがっている。『一本ではなくてまとめてください』なんて問い合わせがけっこうあった。品質は素晴らしいなと思って、それをみんなに知ってもらいたいなと思う」

「伊豆の新たな名産品にしよう」と扱う店も増えています。

<浅田社長>
「植えた当時は価値がないと思ってても、少し角度を変えてみると、それぞれこの地域のものは全部宝。田舎に暮らしている豊かさを、ぜひ、気がついてもらいたいなと思って、そのひとつとして今回の『伊豆のゆずこしょう』を考えた」