富士山の静岡県側における「入山規制」の導入に向けて、静岡県の職員らが10月18日、登山道を視察しました。富士山と登山者それぞれを守るため、県は2024年中に方針を固めたいとしています。

<東部総局 竹川知佳記者>
「6合目に登ってきました。5合目だけでなく、この6合目でもチェックしようと土木事務所の職員が調べています」

18日、富士山富士宮口で、静岡県や富士宮市の職員などが「入山規制」の導入に向けた視察を行いました。富士登山をめぐっては2024年、山梨側で通行料の徴収や登山者の数に上限を設ける「入山規制」が導入された一方、静岡側では登山の時間や山小屋の宿泊予約の有無などの「事前登録」にとどまっていました。

山梨側では、2024年の開山期間中、弾丸登山が疑われる登山者の数が2023年に比べ95%減っていて、入山規制が弾丸登山の抑制につながったとみられています。

こうした結果を踏まえ、静岡県は県内3つの登山口でも規制を始める方針で、18日の視察では入山料を徴収する場所などを検討しました。

<静岡県富士山世界遺産課 袖山菜津子班長>
「世界遺産・富士山の価値を体験してもらうために、よい登山体験をしてもらいたい。そのために富士山と登山者の両方を守るために規制を行うことを考えています」

静岡県は11月に地元住民の意見などを聞き、12月には方針を固めたいとしています。