非常に強い台風10号などの影響で、8月27日、静岡県内では非常に激しい雨が降りました。大雨の影響で東海道新幹線が断続的に運転を見合わせたほか、土砂災害の危険度が高くなっています。
<掛川支局 伊豆川洋輔記者>
「27日午後3時すぎの掛川市成滝です。雨脚が強まり大きな雨粒がすごい勢いで降っています」
静岡県内では、27日も断続的に雨足が強まりました。未明には、浜松市で1時間に50ミリの非常に激しい雨が降ったほか、午後には、掛川市では1時間に46.5ミリの激しい雨が降りました。
非常に強い台風10号は、31日土曜日ごろに東海地方に接近する恐れがあります。台風の動きが遅く長く続く大雨に警戒が必要です。
<浜松総局 野田栞里記者>
「JR浜松駅です。大雨の影響で、新幹線は朝から何度も運転を見合わせています」
東海道新幹線は27日、ダイヤが大きく乱れました。
<乗車予定の客>
「浜松で仕事があったんで来たんですけど、全然帰れません。待つしかないです」
「大阪出るときも止まっていたんですけど、こっち出るときも止まっていて。仕方
ないですよね」
<浜松総局 野田栞里記者>
「浜松市天竜区です。大雨の影響で斜面がごっそり崩れ落ちています。かなり危険な状態です」
浜松市天竜区渡ケ島では26日、山の斜面が長さ50m、幅40mにわたって、崩れ落ちているのが確認されました。
<近隣住民>
「ガーンという音がしたから、小屋が落ちちゃったんだと思って」
倉庫とカーポートが土砂崩れに巻き込まれ、浜松市は近くの4世帯7人に避難指示を出しました。
大雨が降り続き、静岡県内では、地盤が緩んでいます。今後、さらに大量の雨が降ると土砂災害の危険性が急激に高まります。
<7月の大雨で被災した人>
「一輪車で土砂を全部運びだして、重機が入る道がないので手でやるしかなかった」
7月16日の大雨で、土砂崩れの被害を受けた掛川市千羽の住宅です。裏山が高さ5mにわたって崩れ、家の壁まで土砂が押し寄せました。1か月以上が経ちますが裏山には重機が入れられず、十分な対策は進んでいません。
<7月の大雨で被災した人>
「また崩れるでしょうね。じわじわと雨が降るならいいが、一気に雨が降ると困りますね。あんまり危ないとなればこの家を放棄して、避難しないといけないかなと」
台風10号の接近で、沿岸部では波の高い状態が続いています。下田市の須崎漁港では、多くの漁船が陸揚げされた一方で、29日まで漁を続ける船もあります。
<漁師>
「(台風が)近くに来なければいいけど、予想がまだはっきり定まんないから、被害がないことを願うだけですよ」
静岡地方気象台は、大雨や波の高い状態が今後も長く続き、台風の進路によっては、31日頃、大荒れの天気になるおそれがあるとして警戒を呼び掛けています。