痛みが出たら医師に相談、100歳まで動ける喜びを

事故などによる骨折の場合は機能損失を防ぐために手術が避けられないこともありますが、経年変化(老化)に伴う痛みに悩む高齢者が、この手術を受けるべきタイミングはいつなのでしょうか。冨永医師は「歩くと痛むようになってきたら医師と相談を始めるサインだと思ってください」と説明します。

ギリギリまで我慢した結果、歩行できないようになって手術を考える人も少なくないようですが「手術の後にはリハビリが待っています。たとえ手術が成功しても、歩けるようになる筋肉の発達が望めず、リハビリがままならなくなれば、再び歩けるようになるという目的に近づくことができません」

歩行に痛みがでたら受診のタイミングです、と話す冨永医師

冨永医師は100歳まで動ける体でいるためには、痛みの初期から医師と選択肢について会話を重ね、どのような生活を送りたいか、それには何が必要か、を自分で見定めることが重要だと強調します。

「思うように動けない状態は身体的な痛みに加え、心理的な痛みも伴い、元気だった人が落ち込んでしまう姿をたくさん見てきました。多くの病院で受けられる手術なので、リハビリや通院などの環境も考えた上で、タイミングを逃さず受診してください」。