「劣等感を覚えていた」警察署の女子トイレにも…
2022年6月頃から女性らの自宅へ侵入する機会をうかがっていたという元警察官。ある日、女性らの自宅が無施錠であることに気づき、部屋に入ってスペアキーを撮影。その画像を元に、業者へ依頼して合鍵を作製し、2人の女性宅を自由に行き来するようになった。

そのうちに、元警察官は「女性の裸を撮りたい」と考えるようになり、浴室出入口付近の洗濯機の下に小型カメラを設置し、撮影。しかし、裸体を撮影するだけに留まらなかった元警察官は、それぞれの女性が暮らす室内で名前入りのTシャツを発見し、盗んだという。行動はさらにエスカレート。 警察署内の女性トイレに出入りしたり、道場の女子更衣室に入ったりもしていた。
裁判で行われた被告人質問では、元警察官が犯行に及んだ動機が明らかになっていった。
<弁護人>
「あなたの犯行動機は?」
<元警察官の男>
「端的に申し上げると、仕事で抱えていたストレスの発散」
<弁護人>
「ストレスとは」
<元警察官の男>
「自分の希望する部署にいけずに、同期が希望の部署にいったことに劣等感を覚えていた」
<弁護人>
「性癖もあったのではないか」
<元警察官の男>
「それもないわけではないが、根本でいえば、仕事でストレスを抱えていて、その結果、嫉妬心が暴走した。自分の理性をコントロールできなくなっていた」
弁護人からの質問に対して、犯行当時はコロナ禍であり、ストレスを発散できない状況だったと話した元警察官。続いて、検察官がなぜ、女性2人をターゲットにしたのかと咎めた。